OpenAIは10月31日、企業向けサービス「ChatGPT Enterprise」の大規模アップデートを発表した。今回のアップデートでは、企業の独自データを安全に学習させる「カスタムモデル機能」、高度なデータ分析を可能にする「Advanced Data Analysis」、そして部門ごとにアクセス権限を細かく設定できる「エンタープライズコントロール機能」が追加された。カスタムモデル機能では、企業が保有する業務マニュアルや過去の問い合わせデータをAIに学習させることで、より精度の高い業務支援が可能になる。データは専用の暗号化された環境で処理され、他の企業のモデルトレーニングには一切使用されない。Advanced Data Analysisは、スプレッドシートやデータベースをアップロードするだけで、トレンド分析、予測モデリング、異常値検出などを自動実行する機能で、データサイエンティストでなくても高度な分析が可能になる。エンタープライズコントロール機能では、部署や役職ごとに利用可能な機能を制限したり、機密情報へのアクセスログを記録したりできる。これにより、セキュリティとガバナンスを保ちながらAIを組織全体に展開できるようになった。OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏は「企業のAI導入における最大の課題は、セキュリティとカスタマイズ性だった。今回のアップデートでこれらの課題を解決し、真の意味で企業の生産性を革新するツールを提供できる」とコメントしている。
OpenAI、企業向けChatGPT Enterpriseの新機能を発表 - データ分析とカスタマイズ性が大幅向上
- 記事提供
- ITmedia AI+
- 公開日
- 2025-10-31